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特集 結晶化ガラスの新展開(No.78)

巻頭言

------- p.1

 平成17年7月に開催されましたガラス産業連合会(GIC)定時総会におきまして,第5代会長に選任されました。本年は板硝子協会の会長と共にGICの会長もお引受することとなり,責任の重さを痛感しております。会員各社の皆様のお力添えを頂き,ガラス産業発展のために少しでも貢献して参りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

ガラス産業連合会会長 門松 正宏
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特集 結晶化ガラスの新展開

1) 総論:結晶化ガラスにおける新たな展開 ------- p.3
 1957年のStookey(コーニング)によるLi2O-Al2O3-SiO2 (LAS)系における透明かつ零熱膨張を示す結晶化ガラスの発明以来,様々な結晶化ガラスが開発され同時にガラスの結晶化の科学も大きく進歩した。ガラス関連の次世代光波制御材料への期待,ナノテクノロジーの高まり,レーザーを用いたガラスの加工と誘起構造など最近の材料創製の動きはガラスの結晶化においても新たな展開を見せている。 長岡技術科学大学 小松 高行

2) 光非線形材料への展開 ------- p.9
 近年のガラス材料研究では,波長変換や光スイッチ,光変調といった本来等方的なガラス材料が有さない非線形光学的,電気光学的な機能を発現させることを目的として,多くの非線形光学結晶や強誘電性結晶に見られるような分極構造をガラス中に誘起させるいくつかの手法の開発が進められた。 長岡技術科学大学 紅野 安彦

長岡技術科学大学 藤原 巧

3) 生体活性リン酸カルシウム結晶化ガラス ------- p.16
 これまでに,アパタイトセラミックス,バイオグラス,A-W結晶化ガラスなどの生体活性(生体骨と化学結合する能力)材料が開発され,臨床に用いられている。これらは良好な臨床成績を収めており,数多くの患者を救っているが,今後高齢社会が進むにつれて,QOL向上のための,より高性能な生体材料が求められてくると予想される。 名古屋工業大学 春日 敏宏

4) 低膨張結晶化ガラスの新用途への展開 ------- p.22
 結晶化ガラスは,1957年にコーニング社のStookey1)によって発明された。これは核形成剤としてTiO2を含有し,強度および硬度が高く,熱的や電気的にも優れた特性を有するMgO-Al2O3-SiO2系結晶化ガラスで,ミサイルのノーズコーンとしての用途が示された。しかし,初めに商品化された結晶化ガラスは,TiO2を含むLi2O-Al2O3-SiO2系組成で,β-スポジュメン固溶体を結晶相とする白色低膨張結晶化ガラス(パイロセラム食器)であった。 日本電気硝子(株) 二宮 正幸

5) ナノ結晶化ガラス薄膜のゾル-ゲル合成と発光材料への応用 ------- p.29
 ガラスは光学的に透明な材料であり,遷移金属イオンの添加や金属微粒子の析出,さらにはクロミック現象によって色づけることができる。このような着色現象はガラスによる光の吸収,透過,散乱をうまく制御することによって成り立っている。これに対して,ガラスの発光は,外部から与えられる何らかのエネルギーによって励起された電子が輻射的に基底状態に戻る現象である。 慶應義塾大学 藤原 忍
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研究最先端

シリケートガラス融体の屈折率とその推算式 ------- p.35
 鉄鋼製錬を初めとする金属精錬プロセスの多くには,スラグと呼ばれる多元系シリケート融体が用いられている。このスラグには,溶融金属から不純物を吸収・除去するといった役割のほか,溶融金属の再酸化防止,保温といった役割が課せられている。このようなスラグが関与する高温プロセスにおいて熱伝達を最適化するためには,プロセスモデリングにより熱流を厳密に解析し,プロセス設計する必要がある。 東京工業大学 須佐 匡裕

東京工業大学 遠藤 理恵
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ナノプロジェクト研究最先端

超短パルスレーザを用いた三次元光機能素子の作製 ------- p.42
 情報通信産業の発展に伴い,光通信や光情報機器の分野を中心にさまざまな光デバイスや光学素子が開発されている。これら光学素子には,高機能,高性能,小型,低コストや生産性など多くの要求があり,これら要求を満足するための研究・開発が盛んに行われている。 ニューガラスフォーラム 武島 延仁

ニューガラスフォーラム 成田 善廣
京都大学 平尾 一之
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やさしいニューガラス講座

撥水・親水性の評価 ------- p.47
 ガラス,セラミックス,金属,高分子などの表面に撥水性および親水性を付与することが近年盛んに検討されており,液体の固体に対する濡れ性の評価は非常に重要である。本稿では,撥水・親水性を評価する方法を簡単にまとめ,測定における注意点について述べる。 大阪府立大学 忠永 清治
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新製品紹介

NEDO高信頼データベース開発プロジェクトとINTERGRAD 新バージョンの開発 ------- p.51
 平成16年末に完成した国際ガラスデータベースINTERGLAD新バージョンの開発経緯と主な改善点について紹介する。 ニューガラスフォーラム 伊勢田 徹
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ニューガラス関連学会から

1) SID'05 参加記 ------- p.56
 2005年5月23日〜5月27日の期間,米国ボストンでThe Society for Information Display (SID) '05が開催された。ディスプレイ関係の会議としては世界最大であり,毎年多くの参加者で賑わう会議である。 旭硝子(株) 前田 敬

2) ニューガラスフォーラム 20 周年記念総会 講演聴講録 「環境と情報の世紀(千年の挑戦)」月尾嘉男・東京大学名誉教授 ------- p.59
 2005年6月3日(金)にニューガラスフォーラム第18回(設立20周年記念)総会が開催された。総会終了後に,月尾嘉男東京大学名誉教授による「環境と情報の世紀(千年の挑戦)」と題する講演会が開催された。ここにその概要を報告する。 日本板硝子(株) 百北 昭宝

3) ISOM/ODS 2005 参加報告 ------- p.62
 平成17年7月10日〜14日の5日間,ハワイ ホノルル(アメリカ)ハイアットリージェンシーワイキキホテルで2005年International Symposium on Optical Memory (ISOM)/Optical Date Storage (ODS)が開催された。小職は仕事の都合上から7月11日〜14日の4日間の会議に参加したので,機関誌の紙面を借りてその内容の概要等を報告する。 ニューガラスフォーラム 松田 弘一
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新刊紹介

「東工大 COE 教育改革―できる研究開発者を育成する―」 ------- p.66
 まずこの本は東京工業大学が細野教授を拠点リーダーとする21世紀COEプログラム「産業化を目指したナノ材料開拓と人材育成」の立ち上げからその運用に至るドキュメンタリーである。ここで言うCOE(Center Of Excellence)という言葉は,本来,優秀な研究者が集まっていて,独創的で根幹的な研究成果を出し続ける研究拠点を表す。 日本電気硝子(株) 内田 弘
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コラム

「オットー・ショット研究賞」のこと ------- p.68
 2005年 4 月11日上海における ICG・国際ガラス会議の会場で「オットー・ショット研究賞」の授賞式が行われ,平尾一之教授(京都大学),三浦清貴博士(セントラル硝子・現京都大学助教授)及びProf. Jianrong Qiu (Shanghai Institute of Optics and Fine Mechanics, Chinese Academy of Science)と,日本及び中国の秀れた研究者が受賞された。我々アジアの立場からは,誠に喜ばしい限りである。 ショット日本(株) 芦野 豊


バックナンバー

医療用ガラス(No.92)  2009年 更新
光るガラス(No.86)  2007年 更新
ガラスと泡(No.83)  2006年 更新




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