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オーファン受容体―日本の強い創薬分野(9/1号)

平成19年 9月 1日号

今回の特集は
オーファン受容体―日本の強い創薬分野

石井威望のコメント

 細胞表面に存在し他細胞からの情報を受信する役割の遺伝子(受容体)のオーファン受容体(遺伝子配列は既知で機能が不明)に結合する物質を柳田教授のグループが解明して研究している。ヒトゲノムの解明後の遺伝子から創薬へという流れの中で、特に日本が得意とする新しい道として注目されている。
 柳田教授のグループの研究成果として、既に睡眠障害、肥満の調節などに関与するオレキシンが発見されている。このような実用的な成果が、21世紀の生活にオーダーメイド医療としても広くいきわたるに違いない。今回の執筆者は、科学技術振興機構研究開発戦略センターシニアフェロー野田正彦氏である。

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ポイント

1.日本のゲノム創薬を牽引する柳沢プロジェクト
 2003年4月のヒト・ゲノム解析終了以降、膨大なゲノム情報から産業化に結びつくイノベーションを創出する国際競争が本格化しているが、日本の製薬業界はやや立ち遅れている。そのような状況下で健闘してきたのが、オーファン受容体に取り組む、テキサス大学サウスウェスタン医学校教授柳沢正史氏と科学技術振興機構によるプロジェクトである。


2.受容体とリガンドの結合から創薬へ
 細胞の表面にあって他の細胞からの情報の受信の役割をする受容体に着目する柳沢プロジェクトの成果の一つは、受容体に結合する生理活性物質(リガンド)を明らかにして創薬につなげる手法を確立したことである。結合によって個々の受容体は離れた細胞から情報を受け取ったり、栄養状態を判断したり、体内に侵入した病原体を検出したりと、様々な機能を発揮するのであり、特に重要なのは既存の薬の約半数がその作用によって薬効を示すG蛋白結合受容体である。

 
3.困難の末に発見されたオレキシンは睡眠にも肥満にも有効
 新しいリガンドの探索という、困難な道を切り開くための基本戦略を確立したことが柳沢プロジェクトの大きな貢献である。最初の発見が、食欲に関係する脳の視床下部に局在しているオレキシンであり、KOマウスの実験により、それが実は睡眠調節に関係していることを解明した。もちろん肥満改善・予防にも有効で、その方面ではオレキシン以外にも創薬へとつながるリガンドが続々と発見されている。


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南極観測50年(5/15号)  2007年 更新




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