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ヒトゲノムのコピー数多型の研究と可視化技術(6/15号)

平成19年 6月 15日号

今回の特集は
ヒトゲノムのコピー数多型の研究と可視化技術

石井威望のコメント

 近年、個人差として遺伝子の数の違い(コピー数多型、略称CNV)が注目を集めている。通常2コピー(父母からの各遺伝子の対)の遺伝子が、1コピーあるいは3コピーなどのCNVが、正常人の場合にも報告されている(2004年)。その後、疾患(たとえばHIVなど)との関連も解明されてきた。
 CNVに関連して、多量の遺伝情報を全体として把握し、その特徴を捉えるための可視化が、仮想現実感(VR)の技術を利用して発展しており、その実用化に向けて生命科学分野で、ゲノムとITの融合領域として将来の発展が期待される。今回の執筆者は、東京大学大学院情報理工学系研究科の西村邦裕助教である。

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ポイント

1.“配列の違い”だけでなく“数の違い”にも注目が集まる
 ヒトゲノム解読後、個人の塩基における“配列の違い”(SNP)に加えて、個人によって遺伝子が通常の2コピーではなく、1コピーであったり、3コピーであったりするという“数の違い”=コピー数多型(CNV)も判明して近年注目を集めている。国際コンソーシアムによるさまざまな人種のサンプル収集、データベース構築も進行している。


2.さまざまな比較・データ処理方法によりコピー数を推定
 まずCNVのデータ解析では、2人のデータを比較して、どちらかのコピー数に変化がある時、そのシグナル比として求めることができる。しかし染色体の欠損・増幅があるガンなどの疾患の場合、同一人物の正常部と腫瘍を比較し、取得したデータを補正しながらコピー数を推定する。こうした技術進展には情報量の増大がともなうものであり、分野を超えた協力によるシステム生物学や情報生物学といったアプローチ、さらに解析支援としての「情報の可視化」が求められてくる。
 
3.「情報の可視化」はより実用的で理解しやすい方向へ
 「情報の可視化」によってデータ全体の傾向や特徴を捉え、新規の機能・メカニズムを発見・類推していくことが可能になるが、たとえば多量情報にかんしては大ディスプレイ・立体などの方式、また操作・解析のためには没入型多面ディスプレイにより、発現情報提示や必要なパラメータ設定などが可能なバーチャルリアリティ空間がそれぞれ提案されており、より実用的で理解しやすい方向の技術が展開していくだろう。


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南極観測50年(5/15号)  2007年 更新




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