キカンシネット アーカイブ一覧に戻る
バックナンバーはこちら


重力波検出技術が開く世界(3/1号)

平成19年 3月1日号

今回の特集は
重力波検出技術が開く世界

石井威望のコメント

 アインシュタインの一般相対性理論で、かなり以前から予言はされていたが、重力波は極めて微弱な変化であるため、電磁波、X線等の比較的容易なものに比べて検出が格段に難しい。科学者と技術者が、その関連分野で、例えばレーザー干渉計の設計や開発を協力して進めている。
 レーザーの出力自体もその大幅な向上は工学的な問題であり、産業応用への可能性も見通した産業界からの支援も予想されよう。超高温の宇宙誕生直後から宇宙全体の温度が約3000kに下がり、漸く、光(電磁波)で見える(いわゆる宇宙の晴れ上がり)限界より、もっと遠い過去の宇宙が重力波なら見える。今回の執筆者は、東京大学宇宙線研究所の黒田和明教授である。

--------------------------------------------------------------------

ポイント

1.一般相対性理論によって予言された微弱な時空の波動
 アインシュタインの一般相対性理論によって、真空中を光速度で伝搬する波動の存在が予言され、物体の加速度運動が重力波を発生させることがわかった。重力波はその効果が微弱であるため、それを検出する技術が確立されれば、電磁波やX線では見えない、物質に厚く覆われた銀河の中心などで起きる現象が観測できるようになるのである。


2.大型レーザー干渉計の鍵は諸雑音防止策
 重力波検出には、@現存する計測技術で測れるところまで基線長を大きく伸ばす工夫をする、A基線長は程々にして微小単位を計測する技術の開発=大型レーザー干渉計、の二方向があり、後者で問題になるのは重力波に対する感度向上を妨げる諸雑音の存在である。対策としては、レーザービームを高い真空の中のダクトに通すこと、防振装置、鏡・鏡懸架装置、レーザー光源、干渉計設置場所の改善などがある。なお各国では現在それぞれに「アドバーンスト」計画が策定されている。
 
3.サイエンティスト、エンジニア、それぞれの努力が渾然一体に
 1970年代の検出実験開始当初は技術的に成熟していなかったものが現在では実践的なレーザー干渉計の設計までが可能になった結果、今後の産業界への応用の途が開かれた。レーザーの光出力を実効的に4桁上昇させる技術、重力波信号を含む側帯波のリサイクリング、光スクイージングの応用などがそれであり、そこにはサイエンティスト、エンジニア、それぞれの努力が渾然一体となっている。


バックナンバー

南極観測50年(5/15号)  2007年 更新




運営:第一資料印刷株式会社
Copyright (C) 2010 DAIICHI SHIRYO PRINTING CO.,LTD All Rights Reserved
〒162-0818 東京都新宿区築地町8番地7 / TEL 03-3267-8211 / FAX 03-3267-8222
.
第一資料印刷株式会社オンデマンド印刷なら ガップリ!セミナーテキストの印刷・製本なら セミナーテキストNAVI50冊からつくれるオリジナルノート 書きま帳+採用映像、各種採用プロモーションツールの制作・印刷 採用映像マニュアル制作.com機関誌・広報誌の紹介サイト キカンシネット機関誌づくりのお悩みにお答えします! 機関誌づくりブログ株式会社労働開発研究会