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マントルを掘る−地球深部探査船『ちきゅう』の挑戦 (2/15号)

平成19年 2月15日号

今回の特集は
マントルを掘る−地球深部探査船『ちきゅう』の挑戦


石井威望のコメント

 人類が地球の特性を科学的に調査研究し始めたのは、17世紀の科学革命以後である。20世紀には宇宙および地球内部を研究対象としてプロジェクトが始まったが、宇宙の方の展開に比べると地球内部への研究は、聊か足踏み状態であった。しかし、2005年に地球深部探査船「ちきゅう」を完工して新しい局面を迎えている。
 もちろん今までにも、いくつか先駆的研究成果があり、特に地震との関連で実用的にも注目されている。また、資源面でも重要であり、他の天体、例えば月などとの比較も宇宙開発と並んで興味深いテーマである。今回の執筆者は、海洋研究開発機構の平朝彦理事・地球深部探査センター長である。

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ポイント

1. 史上初めてのマントル到達を目指す「ちきゅう」の完工
 地殻→マントル→コアという地球内部のフロンティアを目指す試みは、1950年代の米国のモホール計画が挫折したのち、1960年代の深海掘削計画の成功を経て、1970年代の国際深海掘削計画へと発展したが、多くの技術的課題も残された。そこで1990年代以降、我が国主導のプロジェクトが推進され、ついに2005年、マントルへの到達を目指す地球深部探査船「ちきゅう」が基礎科学では最大規模の投資のもとに完工した。

2. 科学掘削だけでなく、資源探査船としての可能性も
 「ちきゅう」の最大の特徴は、掘削パイプをさらに大きな径のパイプの中に通すことにより掘削に用いる重い泥水を閉鎖系で循環させる技術であり、それが将来的により深部で可能になれば、科学掘削だけでなく、資源探査船としても最高レベルの性能を発揮することになるだろう。
 
3. 統合国際深海掘削計画では南海トラフで地震メカニズム解明へ
 2003年より世界的なレベルの研究者主導型計画として統合国際深海掘削計画(IODP)が開始され、それに対し我が国ではまず、(1)モンスーン気候変動とアジアの地形発達史、(2)火山列島の発達と地殻の進化、(3)巨大海溝型地震発生帯と長期孔内観測、(4)地下生物圏の研究、(5)マントルの掘削、の5課題を提示した。さらに、100〜200年に一度、巨大地震に見舞われる南海トラフ(熊野灘沖)の掘削が緊急を要する課題として選定され、地震断層とその周囲の地層試料の採集および孔内状態の計測により、地震発生メカニズムの解明に取り組むこととなった。


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南極観測50年(5/15号)  2007年 更新




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