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通常の学校における肢体不自由教育の展開(No.208)

肢体不自由教育 No.208

通常の学校における肢体不自由教育の展開

インクルーシブ教育構築に向けた動きの中、肢体不自由も含めた障害のある子供に対する、通常の学校での教育の在り方について検討することが今後ますます重要になると考え、本特集を組みました。

巻頭言では、中学校長及び中学校における特別支援教育について組織的に検討している全日本中学校長会生徒指導部の立場から、滝澤先生に肢体不自由児も含めたすべての子供のための学校経営について述べていただきました。

論説では、木舩先生には中央教育審議会の動向を踏まえた今後の展望について、長沼先生には肢体不自由特別支援学級の現状と課題について、それぞれ述べていただきました。

実践報告では、畑瀬先生と木村先生に小学校での取組について、三井先生には中学校での取組について、柴垣先生には、高等学校との交流及び共同学習を活用した特別支援学校での取組について、それぞれご報告いただきました。

今回の特集が、今後の展開に向けた一助になればと心から願っています。

(徳永 亜希雄)

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・巻頭言
すべての子どものための学校経営
滝澤 雅彦
東京都八王子市立松木中学校長
全日本中学校長会生徒指導部長

・論説
通常の学校における肢体不自由教育の展望
木舩 憲幸
広島大学大学院教育学研究科教授

肢体不自由特別支援学級の現状と課題
─全国調査の結果を踏まえて─
長沼 俊夫
独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 総括研究員

・実践報告
小学校肢体不自由特別支援学級における各教科等を合わせた指導
─「学習到達度チェックリスト」を用いて─
畑瀬 真理子
佐賀県武雄市立北方小学校教諭

小学校における肢体不自由のある子供への支援
─両親と学校、教育委員会の話し合いの積み重ねを通して─
木村 恵
茨城県日立市田尻小学校教頭

中学校肢体不自由特別支援学級における個々のニーズに応じた指導
三井 由香
兵庫県三田市立八景中学校教諭

高等学校との交流及び共同学習を通したキャリア教育の試み
柴垣 登
京都市立鳴滝総合支援学校教頭

・連載講座
授業に生かす教材・教具(1)
肢体不自由教育における教材・教具の基礎・基本
渡邉 章
植草学園大学発達教育学部教授

・講座Q&A
作業学習の指導

・取組紹介
みんなでスポーツを
─障がい者フライングディスクの取組─
齋藤 隆康
福島県立郡山養護学校教諭
福島県障害者フライングディスク協会第一種公認指導員

・キャリア教育の基礎知識4
企業からみたキャリア教育
朝日 雅也
埼玉県立大学教授

・ちょっといい話 私の工夫
児童の活動を大切にした図画工作の取組
中島 真由美
兵庫県伊丹市立伊丹特別支援学校教諭

・学校保健と医療的ケアの今
東日本大震災被災地の重い障害のある子供への支援(1)
田中 総一郎
東北大学病院小児科 準教授
元宮城県拓桃医療療育センター地域課程支援部 小児科医療部長

・特別支援教育の動向
子供たち一人一人の生きる力を育むことができる環境づくり
佐竹 京子
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会 事務局長

・読者の声
教材研究
横谷 鉄平
埼玉県立川島ひばりが丘特別支援学校教諭

私は、特別支援教育コーディネーターとして、校外へ出向いて、特別支援教育についての啓発活動を行うことがあります。その中で、肢体不自由のある子供への支援・指導について、小・中学校の先生方や保護者の方の相談に応じたり、講師として話をしたりすることがあります。今は、学級担任をしておらず、校内で授業もしておりませんが、「授業をしたい」という思いは持ち続けています。そんな私は、校外での啓発活動を授業だと思って取り組んでいます。何をねらいとするのか、どういった題材を用意するのか、導入にはどのような話題を持ってくるのか、どのような手段を用いるのか……、授業を考えるように啓発活動のことを考え、日々、情報収集を行っています。

そのような私にとって、機関誌「肢体不自由教育」は、数ある情報入手手段の中の一つです。全国各地で、様々な方が取り組み、考えていることは、私にとっても学ぶべき点が数多くあります。そして、そういった情報を自分なりにまとめていくことが今の私の楽しみの一つでもあります。様々な情報について詳しく調べ、資料を作成することが、私にとっての「教材研究」となっています。

専門的な情報を様々な立場の人が分かりやすく、楽しみながら知ることができるように研究していき、特別支援教育や肢体不自由児への教育について、少しでも多くの方に興味をもっていただき、理解してもらえるよう、今後も「教材研究」をしていきたいと思っています。


地域支援を通じて
寺西 修
山梨県立甲府支援学校教諭

本校は、肢体不自由児を対象とした特別支援学校です。地域支援は、平成17年度から開始しました。現在は肢体不自由教育の専門性を生かしたセンター的機能の発揮に努めています。

私は、平成24年度からコーディネーターとして就学前の障害児通園施設の支援を行っています。摂食指導に関する支援が中心で、肢体不自由児、情緒障害児、知的障害児が支援の対象です。摂食指導とはいえ、摂食機能に適した形態食や介助方法等の評価とアドバイスだけの支援とは限りません。例えば、落ち着いて食事が取れない子供に対しては、周囲からの刺激の制限、場所の分かりやすさ、注視しやすくなるような環境設定などが大切なことを伝えています。

また、写真や絵カードなどを使って、活動の内容を理解しやすくし、構造化によって見通しがもてることの大切さなどについても、保育士や栄養士及び保護者に説明しています。

発達障害児や知的障害児については、席に座っていられない等、学習の成立が難しいケースの相談が多く寄せられます。一方で、肢体不自由児の相談が少ないように感じています。しかし、筋緊張の不均衡からの身体の変形、視知覚の困難さやボディーイメージの希薄さに由来する学習上の困難さなど、特別に必要とされる教育的ニーズはたくさんあります。

特別支援学校からの情報発信によってニーズを掘り起こすことの重要性を感じながら、もっと地域の施設や特別支援学級から相談の依頼が増えることを願っています。

・図書紹介
重症児者の防災ハンドブック ―3.11を生きぬいた重い障がいのある子どもたち―
障害の重い子どもの授業づくりPart4―授業のデザイン力と実践的指導力のレベルアップのために―
無限振子―精神科医となった自閉症者の声無き叫び―
てんかんと基礎疾患―てんかんを合併しやすい、いろいろな病気―
子どもは育てられて育つ―関係発達の世代間循環を考える―
特別支援教育充実のためのキャリア教育ガイドブック

・キーワード
肢体不自由児の表現する力

・トピックス
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会・校長会合同研究大会(長野大会)開催、
研究紹介、第37回日本肢体不自由教育研究大会予告

■次号予告

■編集後記


バックナンバー

未来への希望(No.196)  2010年 更新
移行支援の充実(No.179)  2007年 更新




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