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知っておきたい基礎・基本(No.188)

肢体不自由教育 No.188

知っておきたい基礎・基本

「ベテランの方も自らを振り返ることができる内容に」「校内研修の資料になるように」「肢体不自由教育独自のノウハウもあるはず」などの意見を出し合いながら今回の特集を企画しました。

「基礎・基本」とは、専門性のことです。論説では飯野先生に専門性を多様な面から示していただきました。

教員の仕事は、いつも人とのかかわりの中で行われます。授業の中で力を発揮し変わっていく子供がいます。毎日記入する連絡帳の向こう側に保護者がいます。校外学習では、訪問先に地域の人々がいます。私たちのどんな行為にも、その先には「人」がいることは忘れてはならない基本です。

なお、次の号は「新学習指導要領と自立活動」の特集を予定していましたが、新しい特別支援学校学習指導要領の公示が遅れているため、特集を「授業を豊かにする教材・教具」とさせていただきます。「新学習指導要領と自立活動」は、平成21年度初頭の190号で特集する予定です。

(武井 純子)

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・巻頭言
肢体不自由教育のこれから
池田 敬史
東京都立あきる野学園校長

・論説
肢体不自由教育の専門性をめぐって
飯野 順子
元筑波大学教授・ 元東京都立村山養護学校長

・基礎 ・ 基本
肢体不自由教育のコツと工夫
編集委員会

○子供と指導
〈重度・重複障害のある子供/介助の仕方と姿勢管理/排泄指導〉

○授業づくり
〈 朝の会/生き生きと活動する授業/表出を待つこと〉

○保護者との連携
〈連絡帳/学級通信/摂食指導を通した連携〉

○教員・校務
〈学級担任/チームティーチング/校外学習〉

○関係者との協働
〈支援会議/地域とのかかわり〉

・連載講座
肢体不自由児の教科指導(2)
肢体不自由児が示す認知面の困難
一木  薫
福岡教育大学 特別支援教育講座助教

・講座Q&A
電動車いすの指導

・取組紹介
ボッチャで目指せパラリンピック
吉川 博史
埼玉県立越谷養護学校教諭

・作業療法の基礎知識4
アテトーゼ型四肢まひ児の指導(2)
関内 美奈子
東京都新宿区立新宿養護学校非常勤講師・ 作業療法士

・ちょっといい話 私の工夫
クラッチを使った歩行の指導 ―上肢の操作と支持力を高めることをねらって―
鶴  宣彦
長崎県立佐世保養護学校教諭

指の不自由な人のためのリコーダー
石川 陽子
山梨県甲州市立大和小学校 保護者

・医療的ケアの最前線
医療的ケアをめぐる協働 ―看護教諭として―
内田 真由美
埼玉県立熊谷養護学校看護教諭

・特別支援教育の動向
越市の特別支援教育と肢体不自由教育
上松  武
新潟県立柏崎養護学校教諭 (前上越市教育委員会指導主事)

・キーワード
複数の障害種に対応する特別支援学校

・図書紹介
『障害の重い子どものための授業づくりハンドブック』
『発達障害の早期支援―研究と実践を紡ぐ新しい地域連携―』

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・読者の声
今、自立活動部
持田 佳子
群馬県立あさひ養護学校教諭

本校では、平成十九年度に自立活動部ができ、二十年度から、自立活動の担当者一名を置くことになり、私が自立活動担当としてたずさわることになりました。

私は、これまで学級担任として重度・重複の障害がある子供たちとかかわることが多く、その中にやりがいを感じていました。周りの先生方の協力もあり、四月からは、色々な学級の子供たちとかかわりながら、少しずつ自立活動の勉強をしています。

様々な個性のある子供とかかわることは、難しいけれども楽しく感じています。学級担任と子供の話ができることや、子供の変化を喜び合えることもうれしいことです。自立活動では、個々の障害に伴う困難への対応ということだけでなく、小学生には小学生、高校生には高校生の年齢相応の課題があります。私の知識や経験だけでは十分でなく、勉強しなければと思っています。

課題はたくさんありますがそのひとつは、外部専門家との連携です。お互いの立場を認め合いながら、協力し合うことが大切だと思います。教員と、リハビリテーションの専門家によるかかわりとは違うと思います。そのようなことも教員と外部専門家との間で共通理解していくことが必要であると思います。

もうひとつは、本校の自立活動部はどうあればよいか、ということです。色々な学校の実情に応じた体制があると思います。周りの先生たちと協力しながら、本校にとって必要な体制を作っていきたいと思います。


子供の母親から学ぶ
門林 嘉樹
静岡県立富士特別支援学校教諭

「おはようございます。昨日は、家で吸引が多くてね。でも、今朝は、元気だったから連れてきちゃいました」などと、お母さんは毎朝、とても明るく元気にAさんを送ってきます。でも、医療的ケア実施表には、明け方までびっしりと吸引した印が……。私は、「お母さんは、昨夜もあまり寝ていないんだな」などと思いながら、Aさんの顔をのぞき込み「今日もいっぱい楽しいことしようね」と話しかけます。

ある時には、Aさんのお母さんから「小学校に上がる前は、嘔吐をするたびに入退院を繰り返していたんです。でも今は、元気になったんですよ」。Bさんのお母さんからは、「以前は、呼吸ができなくなるほど緊張が強くてすごく苦しそうで、代わってあげたいけど、お母さんは(Bさんの)この苦しさは耐えられないよ。とっても代わってあげることはできないよ」という話をしてくれました。そんな時私は、「○○さんもお母さんも頑張ったんだね」という言葉しか出てきません。

また、「おでこを擦ると発作が治まるんですよ」「抱っこして気持が安定すると自分で痰が出せるんですよ」などと、私は、お母さんからたくさんのことを教えられます。

お母さんは私の先生であり、お母さんとお子さんの今までの歩みや、お母さんのお子さんへの想いを聞かせていただくたびに、私は、目の前にいるお子さんの大切な命や、お母さんのお子さんへの想いをまるごとお預かりしているのだということを思います。そして、お子さんやご家族が、「学校って楽しい、学校に通って良かった」と思えるような、今も将来も幸せだと感じて生活していけるような支援をしていきたいと改めて認識しています。

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・トピックス
ねむの木賞・高木賞決定、研究紹介、 第三十三回日本肢体不自由教育研究大会案内

・お知らせ
■次号予告
■編集後記


バックナンバー

未来への希望(No.196)  2010年 更新
移行支援の充実(No.179)  2007年 更新




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