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授業の質を高める工夫(No.178)

 今日、教師の力量として「授業力」がますます求められています。
 本号では、授業計画や展開、子供へのかかわり方など、多面的な授業の評価が不可欠であると考え、授業を振り返り、改善するための視点や授業実践を中心に特集しました。
 巻頭言では、「教えない」という、一見すると逆説的ではあるが、とても重要な子供への働きかけを指摘していただきました。近年学校では、何事も計画どおりに進めようとする風潮が強く、とても考えさせられるご提言でした。
 論説では、授業力を高めるために、授業研究から授業改善をする視点と、授業を改善する必要性に関して詳しく述べていただきました。
 四編の実践報告からは、児童生徒の実態把握、実践そして評価に至るまで組織力を活用して課題からの目標設定、評価等を明確化し、実践を積み上げることの重要性を、示唆していただきました。
 よりよい授業を創造するためには、教師一人一人が授業改善する意識を持ち、授業力の向上を目指すことが求められていると思います。(古山 勝)

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・特集
授業の質を高める工夫

授業実践の質を高めるためには、授業計画や展開、子供へのかかわり方などについて、授業の評価が不可欠です。授業を振り返り、改善するための視点や工夫に迫ります。


・巻頭言
教師として真に必要な力量は、「教えない」力量である
佐伯 胖
青山学院大学文学部教授


・論説
授業力を高めるには授業研究のプロセスを大切に
太田 正己
皇學館大學社会福祉学部教授

授業を改善するための視点と工夫
三輪 研一郎
山口県立周南養護学校校長


・実践報告
「自分から勉強を進める子供」を育てるために
―学習計画表を活用した国語科の指導―
副枝 厚子
福岡県立福岡養護学校教諭

チームアプローチによる授業改善の工夫
入谷 眞里子
神奈川県立座間養護学校教諭

「ふり返りカード」を活用した授業改善の試み
立間 好枝
高知県立高知若草養護学校教諭

評価に基づき授業の質を高める
川上 康則
東京都立城南養護学校教諭

 
・連載講座
肢体不自由児の「読み書きの指導」(一)
吉川 知夫
東京都立江戸川養護学校教諭


・講座Q&A
指が短くても使えるリコーダ―


・施設紹介
各務原市社会福祉事業団 福祉の里
肢体不自由児通園施設「たんぽぽ」
―地域生活で暮らしやすさを目指した療育の展開に向けて―
加賀谷 繁
肢体不自由児通園施設「たんぽぽ」主任


・福祉制度の基礎知識4
障害者自立支援法の概要―住まいの場について―
朝日 雅也
埼玉県立大学保健医療福祉学部助教授


・ちょっといい話 私の工夫
踊る、水の音がする、そして振動もある「ブクブク」
中條 真一
長野県寿台養護学校教諭


・医療的ケアの最前線
教育・医療サポートネットについて
大森 保徳
茨城県立下妻養護学校教諭


・特別支援教育の動向
福岡県の特別支援教育の展開と肢体不自由教育
牛島 大典
福岡県教育庁教育振興部 義務教育課特別支援教育室 指導主事


・キーワード
現職研修 
立花 祐治
神奈川県立総合教育センター


・図書紹介
『生命の輝く教育を目指して』
―医療的ケアの課題に取り組んで、見えてきたこと―
飯野順子・医療と教育研究会編著


『脳と障害児教育―適切な支援への模索―』
加藤俊徳・坂口しおり 編著
脳と障害児教育編集委員会


・読者の声
支援計画と授業と未来
狛  明子
福井県立福井養護学校教諭

 肢体自由養護学校に勤務して、最初の年に耳にした退職間近の教師の言葉が時々蘇ります。「進行性の病気で亡くなる生徒がいる。学校でしていることって何だろう。」
 今、特別支援教育の一貫で、「個別の教育支援計画」が作られ、地域や関連機関との連携が進み、卒業後の豊かな生活のために、地域社会での生活を意識した学習活動の取組が行われています。
 本校でも学校の内外で教育支援や連携を積極的に進め、校内研究では、より良い授業を目指しています。
 また、「個別の教育支援計画」も、様式面の見直しだけでなく、内容の検討やその学習会を始めました。本校の教育支援計画には、授業につなぐためのシート(卒業後の生活から考える必要なこと・付けたい力→学部終了時の目標→授業での内容や取り上げ方)があります。そこから授業計画に近い様式である「個別の指導計画」へ、そして授業実践へとつながりを持ち活用できればと考えます。
 しかしながら、立ち止まって考えてみると、現実の社会で子供ができる活動を見つけ、そこに向かって子供を合わせていく指導になっているのではないかと思われるのです。例えば、将来お店で働こうと決め、レジ打ちの練習をする小学生はいないのではないでしょうか。幅広い知識や技能、できることやしたいことの可能性や、楽しい人づきあい等を学びたいと感じているのではないでしょうか。
 障害があるために、夢や未来を狭め、教師の考えで、選択の道を断定していたとしたら疑問を感じます。
 現実の生活を見据えた活動に、一見して無駄に見える学びも加味した教育をとおして、子供も教員もお互いに、豊かな人間、豊かな生活者でありたいと思っています。


できることを実行し、続けていく
安部 幸恵
山形県立ゆきわり養護学校教諭

 念願だった教員の仕事に就いて二年目。身体の動きについてより一層理解を深め、少しでも自信をもって授業をしたいと思っていました。そのような時に、学校から八月三、四日に東京で行われる第三十回記念日本肢体不自由教育研究大会で研修することを、勧めてもらいました。
 第二日目の「セミナーB6 身体の動きに関する指導の理論と実践」の中で紹介された実践例は、子供に「動かしなさい」と言って動きを求めるのではなく、子供の自然な動きを引き出す学習や、いわゆる訓練とは違った子供の主体的な学習の様子でした。
 その中では、これから何を行うのかについて、子供にモデルを示して明確に伝えた上で学習を行うこと、学習場面で子供ができることは日常生活でも実行するように指導していくことなども教えていただきました。
 また、私は動作法の理解を深めたいと思いながら、担任している子供の動きを、自分の手の平で感じることができず不安でしたが、渡邉涼先生は「分からなくても続けていくこと」の大切さを教えてくださいました。
 當島茂登先生と松原豊先生からも、知識や技術だけでなく、子供とかかわる上で大事な教員側の姿勢や気持の面まで教えていただき、そういったお話から「今の自分にできることを実行し、続けていこう」と強く思いました。本当にありがとうございました。
 この研究大会での研修を、これからの子供たちとの生活、授業に生かしていきたいと思います。


■トピックス

■次号予告

■編集後記


バックナンバー

未来への希望(No.196)  2010年 更新
移行支援の充実(No.179)  2007年 更新




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